公式LINEで自動にしやすいこと、人が対応すること

公式LINEで自動にしやすいのは、最初の聞き取り、よくある質問への回答、受付の連絡、社内への通知です。金額の交渉、クレーム、込み入った相談は、自動で返さずに人が対応する形にします。

この線引きを最初に決めておくかどうかで、自動化の出来はかなり変わります。全部を自動で返そうとすると、お客様は「ちゃんと読んでもらえていない」と感じて、かえって不満が増えます。

やり取りの種類自動にするか理由
営業時間・場所・対応エリア自動答えが毎回同じ
希望日、住所、写真などの聞き取り自動聞く項目が決まっている
受付完了と折り返し目安の連絡自動返事が早いほど安心される
個別の金額、値引きの相談人判断と約束が伴う
苦情、トラブルの連絡人気持ちへの対応が要る

現場でよくあるのは、社長や営業の方がスマホで公式LINEの通知を受けて、移動中や現場の合間に一件ずつ返している状態です。返信のたびに「ご希望の日程は?」「場所はどちらですか?」と同じことを聞いている。この往復を最初の聞き取りでまとめて済ませるだけでも、返信にかかる手間はずいぶん軽くなります。

自動で返す文面の書き方

自動応答の文面は、短く、次に何をすればよいかが分かる形にします。「お問い合わせありがとうございます。下のメニューから『見積もり依頼』を選んでください」のように、1つの返信で1つの行動だけを頼むのがコツです。

会社らしさを出したいなら、言葉づかいは普段のLINEでの返し方に寄せてください。急にかしこまった文面になると、お客様は「機械が返している」と気づきます。それ自体は悪くないのですが、人に切り替わったときの落差が大きくなります。

ポイント

「ここから先は担当者から連絡します」とはっきり伝える一文を用意しておくと、自動と人の切り替えがお客様にも分かりやすくなります。黙って人に切り替わるより、ずっと印象がよくなります。

公式LINEの問い合わせを自動化する3つのやり方

やり方は大きく分けて、公式LINEの標準機能だけで作る方法、聞き取りフォームをつなぐ方法、顧客管理や案件管理とつなぐ方法の3つです。問い合わせの量と、聞き取る内容の多さで選ぶと失敗しにくくなります。

やり方できること向いている会社気をつけること
標準機能だけあいさつ、メニュー、キーワードへの自動応答よくある質問が少ない細かい聞き取りは苦手
聞き取りフォーム連携決まった項目の聞き取りと担当者への通知毎回聞く項目が決まっている項目が多いと途中でやめられる
顧客管理と連携やり取りをお客様や案件ごとに記録問い合わせ後の対応が長い台帳の整理が先に要る

標準機能だけで作る

公式LINEには、友だち追加のときのあいさつ、画面下に出るメニュー、決まった言葉に反応する自動応答といった機能があります。営業時間や場所、よくある質問が数個なら、これだけで足りることもあります。

機能の名前や細かい仕様、料金プランは見直されることがあるので、使う前にLINE公式アカウントの最新の案内で確認してください。

標準機能だけで作ると、聞き取った内容がトーク画面に流れていくだけです。件数が増えると、見返すのが大変になります。

聞き取りフォームをつなぐ

メニューから聞き取り用のフォームを開いてもらい、入力された内容を担当者に通知する方法です。希望の日程、住所、写真など、毎回聞く項目が決まっている業種で効果が大きくなります。

トークでの往復がなくなるので、担当者は必要な情報がそろった状態から話を始められます。聞き取った内容が一覧で残るのも利点です。

顧客管理や案件管理とつなぐ

公式LINEのやり取りを、お客様や案件ごとの記録として残す方法です。問い合わせのあとに見積もり、日程調整、施工、請求と長く続く仕事なら、ここまでつなぐと「あのお客様と何を話したっけ」が起きなくなります。

そのぶん、今の顧客台帳や案件の管理が整っていることが前提です。Excelの台帳がばらばらなら、先にそちらから手を付けることになります。台帳の整え方はExcelの顧客管理の記事で書いています。

どれを選ぶか迷ったとき

迷ったら、問い合わせのあとに何が起きるかで選びます。一度答えれば終わる問い合わせが多いなら標準機能で十分です。

見積もりや訪問につながるなら聞き取りフォーム、その後も長くやり取りが続くなら顧客管理との連携、と考えると選びやすくなります。標準機能から始めて、足りなくなったら次の段階に進む、という順番でも構いません。

聞き取り項目は、どう設計すればよいか

聞き取り項目は、「最初の返事をするのに本当に必要なもの」だけに絞ります。あれもこれも聞きたくなりますが、項目が多いほど途中で入力をやめる人が増えます。

決め方としては、担当者が今、電話やトークで最初に聞いていることを書き出してみるのが早いです。そのうち、聞かないと次の一言が返せないものだけを残します。

  • お名前と、折り返しの連絡方法
  • 何についての問い合わせか(選択式にする)
  • 希望の日程や時期(候補をいくつか選べるようにする)
  • 場所や住所(対応エリアの確認に要る場合)
  • 写真(現物を見ないと判断できない業種の場合)
  • 自由に書ける欄を1つ

入力しやすくする工夫

できるだけ選択式にして、自由に書いてもらう欄は最後に1つだけにします。スマホで長い文章を打つのは面倒なので、選ぶだけで進める形のほうが最後まで入力してもらえます。

写真は、思った以上に役に立つ項目です。外構や修理、引越しのように現物の状態で話が変わる仕事では、写真が1枚あるだけで、担当者が最初に返せる内容がまるで違ってきます。

聞き取りのあとの最初の返信

聞き取りが終わったら、入力された内容を復唱する返信を自動で送ると親切です。「〇月〇日ごろ、〇〇市でのご依頼として受け付けました」と返せば、お客様は打ち間違いに気づけますし、担当者とのやり取りも食い違いにくくなります。

注意

聞き取りで住所や電話番号などの個人情報を預かる場合は、保存先と見られる人の範囲を決めておいてください。担当者の個人のスマホにだけ残る形は避けたほうが安全です。

担当者への通知は、どう作るか

通知は「誰が受け取り、いつまでに返すか」を決めてから作ります。通知の仕組みだけあっても、受け取った人が自分の担当か分からなければ、誰も返さないまま時間が過ぎます。

通知先は、担当者の公式LINE、社内チャット、メールなど、普段いちばん見ている場所に合わせます。現場に出ていることが多い会社なら、スマホに届く形が向いています。

通知には、聞き取った内容をそのまま載せます。「問い合わせがありました」だけでは、結局トーク画面を開いて読み直すことになるからです。お名前、問い合わせの種類、希望日、写真の有無が通知の時点で見えれば、移動中でも「これは今日中に電話」「これは明日でいい」と判断できます。

通知が埋もれないようにする

担当者が複数いる会社では、通知がグループに流れたまま「誰かが返すだろう」で放置されることがあります。曜日ごとに当番を決める、問い合わせの種類ごとに通知先を分けるなど、受け取った時点で自分の担当だと分かる形にしておきます。

返し忘れを防ぐなら、一定の時間が過ぎても対応済みになっていない問い合わせを、もう一度知らせる仕組みも作れます。少人数の会社ほど、この一手があると安心です。

営業時間外の問い合わせには、自動で「受け付けました。翌営業日の午前中にご連絡します」と返しておきます。返事の目安が分かるだけで、お客様は他社にも同時に問い合わせる必要を感じにくくなります。

事例 引越し会社と外構工事会社

LaughRallyでは、公式LINEを使った問い合わせの自動化をいくつか手がけています。業種によって、どこまで自動にするかは変わります。

LaughRallyの事例

引越し会社のホームページを作り、あわせて公式LINEで最初の聞き取りを自動で行う仕組みを入れました。問い合わせの時点で、決まった項目をLINEから聞き取る形です。

引越しは、日程や荷物の量、建物の状況など、最初に聞くことがほぼ決まっている仕事です。聞き取りフォーム型のやり方と相性がいい業種だと思います。

LaughRallyの事例

事務員のいない外構工事会社で、現場ごとの台帳と、見積・発注・請求の管理をひとつの仕組みにまとめ、公式LINEとつなぎました。お客様とのLINEのやり取りが、現場の記録と一緒に残る形です。

外構工事は、問い合わせのあとに現地調査、見積もり、工事、請求と長く続く仕事です。こちらは、公式LINEを現場台帳や案件管理とつなぐやり方の例になります。

工事の仕事では、社長が現場から戻った夜に、トーク履歴をさかのぼって見積もりの条件を探している、という話をよく聞きます。やり取りが現場ごとに残れば、その探し物をしなくて済みます。

2つとも、公式LINEをお知らせの配信より、問い合わせの受付に使っている例です。友だちは多いのにセール案内しか送っていないアカウントでも、聞き取りと通知を足せば問い合わせの入口として使えます。

他の事例は事例のページにまとめています。

公式LINEの問い合わせ自動化を始める手順

始めるときは、聞き取りと通知だけの小さな形で試し、使われ方を見てから顧客管理とのつなぎ込みを考える順番がおすすめです。

  1. 今の問い合わせを振り返る直近の問い合わせを見返して、よく来る質問と、最初に聞いている項目を書き出します。
  2. 自動と人の線を引く自動で返す範囲と、担当者に回す条件を決めます。迷うものは人に回すほうに入れておきます。
  3. 聞き取り項目と通知先を決める最初の返事に必要な項目だけに絞り、通知を受ける人と返信の目安を決めます。
  4. 社内で試す社員がお客様役になって実際に問い合わせ、入力のしやすさと通知の届き方を確かめます。
  5. 公開して見直す途中でやめられている項目や、人に回る件数を見ながら、項目や自動応答を直します。

手順1は地味ですが、いちばん効く手順かもしれません。過去のトーク履歴やメールを見返すと、「この質問、毎週来ているな」というものがたいてい見つかります。それが自動応答の最初の候補です。

費用の目安と進め方

公式LINEの聞き取りや自動応答の設定、担当者への通知のつなぎ込みは、LaughRallyでは3万円からが目安です。顧客管理や案件管理とつなぐ場合は、業務システムとして50万円からになります。

作るもの費用の目安
聞き取り・自動応答・通知の設定3万円〜
1業務の自動化(聞き取り内容の台帳への記録など)3万〜5万円
顧客管理・案件管理とつなぐ業務システム50万円〜

最初から全部をつなごうとせず、聞き取りと通知で試してから広げるほうが、使われる仕組みになりやすいです。ホームページとあわせて作ることもできます。

自社の問い合わせのどこまでを自動にできるか知りたいときは、無料の業務診断(60分・オンライン)で一緒に整理します。自動化できる業務を一覧にしてお渡しするもので、売り込みはしません。

概算だけ先に見たい場合は見積もりシミュレーターをどうぞ。予約の受付まで自動にしたい場合は、公式LINEで予約受付を自動化する記事も合わせて読んでみてください。